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こんにちは、リノ(@Lino_EasyLife)です。
このブログはいつも、楽天モバイルの料金だとか、ふるさと納税の期限だとか、そういう話ばかり書いています。今日はそこから少し離れて、本を読むことの話をさせてください。
ぼくが30歳から40歳までの10年で1,000万円まで来られた理由を、自分なりに振り返ったことがあります。固定費を楽天に寄せたこと、つみたてNISAを続けたこと、副業を始めたこと。やったのはこの3つです。でも、その3つを「やろう」と判断できたのは何でだったかと考えると、行き着くのは本でした。
- 日本人の読書量の実態(文化庁の調査)
- 「本を読む人ほどお金を持っている」がどこまで本当か
- 研究と調査ではっきりしていること2つ
- 本が読めなくなる理由と、耳で読むという選択肢
まず、日本人の6割は1か月に1冊も本を読んでいない

文化庁が毎年やっている「国語に関する世論調査」という調査があります。令和5年度の結果はこうでした。
| 1か月に読む本の冊数 | 割合 |
|---|---|
| 読まない | 62.6% |
| 1、2冊 | 27.6% |
| 3、4冊 | 6.0% |
| 5、6冊 | 1.5% |
| 7冊以上 | 1.8% |
月に1冊も読まない人が6割を超えています。逆に言うと、月に1〜2冊読むだけで、上から3割に入るということでもあります。ハードルはそんなに高くありません。
そして同じ調査で、「以前に比べて読書量が減っている」と答えた人にその理由を聞いています。1位がこれです。
- 情報機器で時間が取られる:43.6%
- 仕事や勉強が忙しい:38.9%
- 視力など健康上の理由:31.2%
スマホです。本を読まなくなった原因の1位は、意志の弱さでも忙しさでもなく、スマホに時間を持っていかれていることだと、みんな自覚している。ぼくもまったくそのとおりでした。この話は後半でもう一度出てきます。
「本を読む人のほうがお金を持っている」は、たぶん半分だけ本当

「年収が高い人ほど読書量が多い」という話、聞いたことがあると思います。ぼくも聞いたことがあるし、実感としてもそう思います。
ただ、ここは正直に書いておきます。この手の話でよく引用されるのは、雑誌やビジネスメディアがおこなったアンケート調査です。サンプルの取り方も、比べ方も、学術的な検証に耐えるものではありません。そして何より大きな問題があります。
逆向きの説明が、同じくらい成り立ってしまうからです。お金と時間に余裕がある人ほど、本を読む余裕もある。親が本を買ってくれる家で育った人ほど、学歴も収入も高くなりやすい。本が原因で資産が増えたのか、余裕があるから本が読めたのか、アンケートの数字だけでは区別がつきません。
だからぼくは、「本を読めばお金が増えます」とは書きません。それはこのブログでやらないと決めていることの側です。書けるのは、もう少し地味で、もう少し確かなところまでです。
それでも、はっきりしていることが2つある

① 本のある環境で育つと、大人になってからの「読む力・数える力」が上がる
これは、ちゃんとした研究があります。オーストラリアのSikoraらが2019年に発表した論文で、31の国と地域の成人を対象にしたOECDの学力調査(PIAAC)のデータを使ったものです。
結論はこうでした。10代のときに家にたくさん本があった人は、大人になってからの読解力・数的思考力・ITを使った問題解決力が高い。しかもこれは、親の学歴で説明できる分を差し引いても残る効果だとされています。
そして、この記事で一番お伝えしたいのがここです。論文には「効果は対数的で、蔵書が少ないところから増やすときの伸びがいちばん大きい」と書かれています。
② 知識がある人のほうが、実際に行動している
もうひとつ。金融経済教育推進機構(J-FLEC)が2025年に実施した「金融リテラシー調査」があります。全国2万人以上を対象にした大規模なものです。
お金に関する正誤問題の全体の正答率は53.8%。半分ちょっとです。そして、学校や職場で金融経済教育を受けたことがある人は、どの年齢層でも正答率が高く、「複数の商品を比較して選ぶ」といった望ましい行動の実施率も高いという結果が出ています。教育を受けた人の8割以上が、実際に金融商品を買った経験があるとも報告されています。
知識があるから行動できるのか、行動する人が学んだのか、ここも因果は断定できません。でも「知識と行動はセットで動いている」ことは、この規模の調査ではっきり見えている。ぼくにとってはこれで十分でした。
ぼくの実感:効いたのは「増やす知識」じゃなくて「損をしない判断」だった

ここからは統計の話ではなく、ぼく個人の実感です。
読書が資産形成に効いたと感じるのですが、その効き方は「儲かる方法を知った」ではありませんでした。正直に言うと、本を読んで知った「儲かる方法」でうまくいったものは、ひとつも思い当たりません。
効いたのは全部、買わずに済んだことのほうでした。
- リボ払いに手を出さなかった。年15%前後という数字の意味が分かっていたから、ポイント還元のキャンペーンが来ても触らずに済みました
- 手数料の高い投資信託を買わなかった。信託報酬という言葉を先に知っていたので、窓口で勧められた商品の数字を見て「これは高い」と判断できました
- 入りすぎていた保険を減らせた。公的な保障で何がカバーされているかを知らなければ、あのまま払い続けていたと思います
- 「上限」という発想を持てた。これは遅かったのですが、SPUの倍率のために、毎月3,000円ぶんの電子書籍を買っていた時期があります。本は読んでいましたが、もらえていたのは月80ポイントほど。そのために毎月「読む本を探す」時間を使っていました。仕組みを理解していなかった典型です
金額にすると、たぶん増やせた額より、払わずに済んだ額のほうが大きいです。資産形成って、地味にこういうものだと思っています。派手に増やした話より、致命傷を避け続けた話のほうが最終的な残高に効く。
そして「避ける」ためには、その場で判断できるだけの前提知識が要ります。窓口で商品を勧められてから調べ始めても、たいてい間に合いません。本を読むというのは、まだ来ていない判断のために、前もって材料を仕込んでおく作業なんだと思います。
本が読めなくなるのは、意志が弱いからじゃない

ここまで読んで「それは分かってるけど読めないんだよ」と思った人。ぼくもそうでした。20代の終わりごろ、家に読みかけの本が5冊くらい積まれている状態が何年も続いていました。
さっきの文化庁の調査に戻ります。読書量が減った理由の1位は「情報機器で時間が取られる」43.6%でした。
これ、犯人がはっきりしているんです。スマホと本は、まったく同じ時間を取り合っています。電車の中、寝る前のベッド、休日の昼下がり。目と手が空いている時間は限られていて、そこはもうスマホに占領されている。そしてスマホのほうが圧倒的に強い。何千人ものエンジニアが、あなたの注意を引くために設計したものなので、勝てるわけがありません。
だから「時間を作って本を読もう」という解き方は、たぶん間違っています。取り合いに勝とうとしているから続かない。ぼくは何度もこれで失敗しました。
だったら、取り合わない時間を使えばいい

ここで耳の話になります。
1日のなかには、目と手はふさがっているのに、耳だけが空いている時間があります。通勤、皿洗い、洗濯物をたたむ、掃除機をかける、散歩、着替え。この時間はスマホも使えません。つまりスマホと取り合いにならない。
ここに本を入れられるのが、オーディオブックという仕組みです。ぼくの場合、通勤が片道1時間、往復で2時間あって、倍速で聴くと、音楽を聴く日を挟みながらでも月に10冊くらい進みます。冊数が増えたぶん、良かった本を何度も聴き直せるようになって、知識の定着も良くなったと感じています。日常の会話でも、表面的なことだけではなく話せるようになった気がします。新しく時間を作ったわけではなく、もともと空いていた時間に入れただけです。
「それは読書じゃない」と言われることがあります。気持ちは分かります。でも、同じ調査で電子書籍を利用している人はすでに40.3%います。紙だけの人(38.2%)を上回りました。読み方の形はもう変わっていて、たぶんこれからも変わります。ぼくは「知識が頭に入ればどういう形でもいい」という立場です。
先に書いておきます。お金をかけずに読む方法もあります

この記事の後半でオーディブルの話をするので、その前に無料の選択肢を先に置いておきます。ここを飛ばすとただの宣伝になってしまうので。
- 図書館。いまは電子書籍を貸し出している自治体がかなり増えています。スマホから借りて、期限が来ると自動で返却されるので延滞もありません。「(自治体名) 電子図書館」で検索してみてください。ぼくの住んでいる市にもありました
- 青空文庫。著作権の切れた作品が無料で読めます。朗読の音源が公開されている作品もあります
- 無料体験だけ使って解約する。これは全然アリだと思っています。30日あれば、耳の読書が自分に合うかどうかは十分に判断できます
お金を払う価値があるとすれば、それは「探す手間が減ること」と「合わない本をすぐ捨てられること」に対してです。図書館は無料ですが、聴きたい本がすぐ借りられるとは限りません。そこをどう見るかは人によります。
読書を「固定費」として見ると、かなり安い

このブログは固定費の記事が主力なので、その物差しでも見ておきます。
オーディブルの聴き放題は月額1,500円(2026年9月時点)。ぼくが解約したサブスクの合計が月3,670円だったので、あれの半分以下です。飲み会1回でだいたい消えます。
| 月に聴いた冊数 | 1冊あたり |
|---|---|
| 0冊 | 1,500円(ただの固定費。解約すべき) |
| 1冊 | 1,500円(紙の本とほぼ同じ) |
| 2冊 | 750円 |
| 3冊 | 500円 |
そして冒頭の話に戻ります。リボの手数料、割高な投資信託の信託報酬、入りすぎた保険。どれも「知らなかった」せいで払う額は、年に何万円という単位です。年18,000円の固定費を、それと比べてどう見るか。ぼくは安いと判断しました。
最初の1冊は、お金の本じゃなくていい

最後に、実用的な話をひとつ。
「資産形成のために本を読もう」と思うと、たいていお金の本から入ろうとします。そして続きません。面白くないからです。
さっきの研究を思い出してください。効くのは蔵書が少ないところから増やすときでした。ジャンルの指定はありません。だから最初の1冊は、読みたいものでいいとぼくは思っています。小説でも、エッセイでも、好きな分野の入門書でも。
とくに耳で聴く場合、小説やエッセイのほうが圧倒的に入ってきやすいです。人が話しているのに近い形なので。ぼくも最初の数冊は小説でした。お金の本を聴けるようになったのは、耳の読書に慣れてからです。
順番としては、こんな感じでいいと思います。
耳で「読める」かどうかを確かめる
制度の名前が分かるだけで、記事も窓口の説明も急に理解できるようになります
保険を見直すなら保険の本、というふうに
1冊読み切れなくてもいいです。合わないと思ったら途中でやめる。聴き放題の一番の価値は、実はここだと思っています。買った本だともったいなくて捨てられませんが、聴き放題なら3分で見切れる。「合わない本を捨てられる状態」に月1,500円を払っている、という言い方のほうが正確かもしれません。
30日間の無料体験があります(2026年9月時点)。合わなければ期間内に解約すれば費用はかかりません →![]()
まとめ

- 日本人の62.6%は月に1冊も本を読まない。月1〜2冊で上から3割に入る
- 「読書する人のほうが資産が多い」は、相関であって因果ではない。本を読めば増える、とは言えない
- 確かなのは、本のある環境が読解力・数的思考力を押し上げること(PIAAC・31か国)。しかもゼロから増やすときの伸びが一番大きい
- そして知識のある人のほうが実際に行動している(金融リテラシー調査2025)
- ぼくの実感では、効いたのは「増やす知識」ではなく「損をしない判断」だった
- 本が読めないのは意志の問題ではなく、スマホと時間を取り合っているから。取り合わない時間(通勤・家事)に耳で入れると続く
- ただし図表の多い本は耳に向かない。月0冊が続くなら解約でいい
資産形成でやることは、結局のところ地味な判断の積み重ねです。その判断の材料を、いつ、どこで仕込んでおくか。ぼくにとっては、それが通勤の往復2時間でした。
※統計の出典:文化庁「令和5年度 国語に関する世論調査」/Sikora, Evans & Kelley (2019) “Scholarly culture: How books in adolescence enhance adult literacy, numeracy and technology skills in 31 societies”, Social Science Research(OECD PIAAC 2011〜2015のデータを使用)/金融経済教育推進機構(J-FLEC)「金融リテラシー調査(2025年)」。オーディブルの料金・無料体験の条件は2026年9月18日時点のAudible公式サイトの情報です。変更されることがあるため、申し込み前に必ず公式ページでご確認ください。
※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の購入をすすめたり、投資助言を行うものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
