気がつけば給料日前。
何に使ったかはっきり思い出せないのに、口座残高だけがスッキリしている——。そんな経験、ないですか?
ぼくは昔、これを“必要な出費だった”って自分に言い聞かせてたんです。でもあるときふと、「その支出、本当に必要だった?」と立ち止まった瞬間があって。
それ以来、支出を「消費・投資・浪費」の3つに分けて考えるようにしたら、見える景色がガラッと変わったんですよね。
消費・投資・浪費の違いって?

お金の使い方は、大きく分けてこの3つに整理できます。
種類 | 内容 | 具体例 |
---|---|---|
消費 | 生きていくために必要な支出 | 家賃、食費、水道光熱費、交通費など |
投資 | 将来の価値や収益につながる支出 | 資格取得、本、筋トレ、積立投資 |
浪費 | あまり意味を感じられない支出、もしくは満足度がすぐ消える支出 | 衝動買い、使ってないサブスク、なんとなくの外食 |
こうやって見ると、「浪費やめなきゃ!」って思うかもしれません。でも、グレーなものもたくさんあるんですよね。
たとえば、旅行。気分転換になったり、新しい気づきがあったりしたなら、それは立派な“投資”かもしれない。
ぼくが迷った“グレーな出費”3選とその改善策

① 高めの家賃
「駅チカで快適だし、仕事効率も上がる!」と思って選んだ家だったけど、実際は家にいる時間ほぼゼロ。
冷静に見たら、生活の満足度にも直結してなくて、結果的には“浪費”だったなと反省。
改善策:
月に1度でも「住環境の価値」を感じられるアクション(在宅ワーク、読書タイムなど)を取り入れて、“家”をちゃんと使いこなす習慣を作る。
② スタバとカフェ通い
毎朝のルーティンと思ってたけど、「その時間に何を考えてた?」「本当に必要だった?」と見直したら、惰性だったことに気づいた。
改善策:
“目的のあるカフェ時間”に変える。例えば「30分だけブログを書く」「1冊読み切る」など、時間に意味づけをすれば“投資”として活きる。
③ 積ん読の資格本
“学ぶため”に買ったのに、開かないまま2年経過。これは“投資の皮をかぶった浪費”……。
カバンに入れっぱなしで、ただの“重し”になっていた時期もありました。持ち歩いてるだけで、学んだ気になってたんですよね。
改善策:
読み始めるハードルを下げる。5分だけ読む、目次だけ読む。行動が動けば“再投資”に化ける。
また、資格は「取りたい日程を決めて、先に申し込んでしまう」と背水の陣になって取り組めます。期限があると不思議と動けるものです。
「これは投資?」を見分ける3つの視点

① 時間が経っても満足が残っているか?
買った直後の満足ではなく、数週間、数ヶ月経っても「やっぱりよかったな」と思えるか?という視点です。
たとえば、勉強道具や本、少し高かったけど品質の良い道具などは、使い続けることで“投資感”がじわじわ増してきます。
さらに言えば、長く使えば使うほど“費用対効果”は上がるという考え方もできます。10,000円のイスを10年間使えば1年あたり1,000円。3,000円のイスを2年で買い替えるより、結果的に安くつくかもしれません。
② 将来の自分に返ってくる感覚があるか?
「これ、いまは地味だけど、あとで役立つかも」と思えるもの。
時間・スキル・人間関係など、見返りが“すぐじゃないけど確かにある”と感じる支出は、将来の土台を作る投資です。英会話や副業勉強などが典型例ですね。
たとえば英会話なら、転職時に年収アップを狙える、海外旅行で現地の人と会話ができて楽しさ倍増、といったリターンがあります。
副業の勉強であれば、スキルが収益に直結するだけでなく、「本業一本」に依存しない人生の選択肢を持つことができます。
目先の結果が見えなくても、「選択肢が増える」「自由度が上がる」ことは、間違いなく長期的なリターンになる。
③ “なくても生きていける”けど“あると人生が豊かになる”か?
ミニマルに暮らすことが流行っている一方で、「ちょっとした贅沢」や「気分が上がるもの」が、生活の満足度を底上げしてくれることもあります。
たとえば、質の良い入浴剤や、お気に入りのアロマディフューザー。なくても困らないけれど、あるだけで一日の疲れがふっと軽くなるようなアイテム。
毎日は変わらなくても、こういった“ちょっとの彩り”があると、暮らしそのものが自分らしく感じられる瞬間が増えていきます。
“消費多めの人生”から“投資多めの人生”へ

浪費をゼロにしようとすると苦しくなるけど、投資を意識的に増やしていくと自然と満足度が上がってくる。
ぼくは最近、「使ってよかった」と思えるお金が、ちょっとずつ増えてきました。
買った本を読み切った。毎朝の筋トレが続いてる。ブログで発信できる知識が増えた——。
そんな小さな積み重ねが、“投資の成果”なのかもしれません。
誰の言葉かは諸説あるのですが、こんな言葉があります——
「毎日1%成長すれば、1年後には37倍になる」。
これは複利の力を表した非常に有名な考え方で、習慣や行動がどれだけ未来を変えるかを教えてくれます。
というわけで: お金の使い方を、自分の「軸」で整えよう

「これって投資?浪費?」
そんなふうに立ち止まるだけで、お金との付き合い方は変わります。
判断基準は、節約ではなく“納得”。
支出のひとつひとつに、ちゃんと意味がある。
そう思える日が、ちょっとずつ増えていきますように。